ネガティブなことに対してのとるべき道筋

プロレスリング・ノア10・25両国国技館大会
鈴木健.txt 2026.10.26
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10月25日、プロレスリング・ノア両国国技館大会へ。メインに関する賛否両論はさておき、パッケージとして非常に満足度の高い興行となった。全9試合いずれもカラーが違う、現在のノアが提供できるプロレスの幅広さを味わえた。

個人的ベストマッチは第5試合の清宮海斗&Yoshiki Inamuravs拳王&煌牙。時代は動いているものというのが実感できた内容で、一にも二にも煌牙の存在感が多くのファンに印象づけられた一戦になったと思われる。

N-1 VICTORYにエントリーされクローズアップされた煌牙だが、そこで語られたのはオオワダサン時代からの関係性によるOZAWAとの絡みが最大風速で、以後はリーグ戦の行方の中に埋没していった感があった。今回のシチュエーションこそが本当の意味で自身の存在感をアピールできる場だった。

10・4代々木ですでに見てはいたが、感覚的にはInamuraが「YOICHI」として日本武道館のメインで清宮と対戦した時と似た感覚で追った。煌牙が目を引く点をあげると、下半身に厚みがあると表現すればいいか。だから攻め込まれている時でも安心感が持てる。これはプロレスを観戦する上で重要な部分だ。

そんな煌牙とともに、清宮&Inamuraのコンビにもゾクリとさせられるものがあった。清宮は他団体へ出た時に見られるある種の嫌らしさが後輩相手に発揮されていたし、Inamuraの“上からの圧”もえげつない。

2人がそういう出方をしなければ、生身の煌牙はにじみ出てこなかっただろう。最後はDIS CHARGE→スカイウォークエルボーという、お互いの決め技を連係させて勝負を決めたあたりにも、この試合で自分たちがどういう立ち振る舞いを求められていたかよく理解しているように思えた。

第5試合でありながら25分超えの熱闘。ノアのファンが見たいのは、こうした立場のぶつかり合いが如実に表れるような闘いではないか。

このタッグマッチで発生した熱量を別の質に変えたのが第7試合のGHCタッグ3WAYタイトル戦。DDTで飯野雄貴を見続けてきた人間からすれば、カール・アンダーソン&ドク・ギャローズ、シェイン・ヘイスト&マイキー・ニコルスという世界規模で知られる2チームとの防衛戦で自力勝利をあげる日が来るなど、想像もしていなかったとなる。

飯野がすごいのは、征矢の存在がそこにあるにせよその2チームの中で埋もれなかった点。これは、情熱MAXのテンションだけでどうにかなるようなものではない。

つぶさに見るとタッグチームとしての完成度は日増しに高まっているし、何よりも征矢学という人物はかつてのGET WILDのように自分以外の誰かと力を合わせることで頑張れる典型的なタイプ。

そういうパートナーと出逢ったことで、飯野のポテンシャルも開花した。とにかく無条件で場をポジティブにしてしまうのが情熱MAXの強みであり、現在のノアにおいてはグッドブラザーズやTMDKのように実績、経験いずれも豊富なチームであってもその世界観の中に巻き込まれてしまうという現実が描かれたタイトルマッチとなった。

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