鈴木健.txtの「なんの変哲もない一日」を求めて
theLetterを始めるにあたり、いつかは「なんの変哲もない一日」を書いてみたいと思った。特筆すべきこともなく、これといったトピックも起こらぬままその日を終えるというもの。他人が見たら面白くもなんともない、ごくごくありふれた一日というやつだ。
その場合、一日中家にいる日は対象外。外に出なかったら何もなくて当然だから、外出は必須という括りで。8月19日は、自宅作業以外これといって予定がなかったので、食事や買い物程度で外に出れば、なんの変哲もない一日たり得る(この「たり得る」という語句を使うたびに“グルジアの闘う津川雅彦”の異名をほしいままにしたビターゼ・タリエルを思い出す。僕、同い年!)。
まず、買い物としては8月23日に闘道館にて開催するプロレスリングFREEDOMS9・6横浜武道館大会公開記者会見イベントで来場者全員にプレゼントする、会見参加全選手の寄せ書きサイン用色紙を入手する必要があった。我が家から自転車圏内に百均のお店はCan Doが2店とダイソーが1件ある。おおよその来場者数を想定し、その数を確保しなければならないため、それらをラダーするつもりでいた。
その前に、ちょうどランチ時だったので牛たんの「ねぎし」へ。以前、Instagramで紹介したガンばくん狙いだ。
人気メニューのガンばくんは、日によってはすでに完売となっていることもあり(現在、1勝1敗)まあまあギャンブルなのだが、この日は無事ありつけた。しかも前回にはなかった企画モノが…「ガンばくんとがんこちゃんのマリアージュセット」だと!?

要は牛たんハンバーグと牛たんのセットで、ねぎしでは牛たんのことを「がんこ」と呼んでいるのでこのネーミングに。それを見て、すぐさま立花ハジメの3rdアルバム「テッキーくんとキップルちゃん」を連想してしまう。ちなみに「TECHIE」とはテクノロジーに対し抵抗がない人で「KIPPLE」は「使った途端になんの意味もなさないクズになっちゃうもの」と当時、ハジメちゃんが説明していました(語源はフィリップ・K・ディックの造語)。
そんなことを考えているうちにガンばくんとがんこちゃんが仲睦まじく運ばれてきた。お盆の上にはとろろ麦飯とテールスープが同席しており、仲人的位置づけ。そして、食べ始めると店内にはあまり似つかわしくないエリック・サティがBGMで流れてくるというなかなかのシチュエーション。

この絵力なのに、流れているのはサティのピアノ曲
サティを聴きながら、とろろ飯をかっこんでいるというね。これって、優雅なランチと言っていいのか? さらに聴こえてきたのはボサノバの名曲「イパネマの娘」――おいおい、この曲も以前にtheLetterで書いた立花ハジメの「LIVE TAIYO-SUN」でカヴァーされたんだぞ。牛たんのねぎしで、立花ハジメに関するTHE POLICEばりのシンクロニシティーですよ(昨日に続く)。
必要以上に充実したランチのあと、店の近くにあるダイナソーへいったところ、なんと色紙は品切れ! 自分と同じようになんらかのイベントに向けて買い占めた人がいたのだろうか。続いてCan Doへ。ここでは7セット(1セット2枚入り)買えたのだが、まだ足りない。そこで歌舞伎町まで足を伸ばし、西武新宿駅に直結するペペの8階にある方のCan Doに移動したところ、ここにはいくらでも買えるほどに置いてあった。
かくして色紙を植木嵩行巡査よろしく確保。あとは自転車で自宅へ戻り、なんの変哲もない一日を成立させるのみだった、グフフフフ。ところが…思わぬところでまあまあトピック的な事態が待ち受けていた。