辛い物を食べると髪型が変わる男
9月16日、一日中雨である。ここ数日、東京地方は雨天が続いており天気予報によると来週も20日の日曜日を除き、22日火曜日まで雨マークが並んでいる。
通常、私は最寄り駅まで自転車に乗っており、雨が降ると徒歩でいかざるを得なくなる。距離的にはまったく歩けるのだがその分、家を出る時間を早めなければならない。
あらかじめ「今日は雨だな」とわかる日はそれに合わせて出るが、直前まで天気を確認せず自転車でいくつもりのまま家の入り口を開け「うわっ、降ってやがる!」となると、予定時間が狂う。さすがに「雨が降っていたので遅刻しました」は通用しない。
だが、それ以上にテンションが下がるのはくせっ毛のため。天然パーマなどという立派なものではなく、髪の毛一本一本が意思を持ったひねくれ者としか思えぬほどにうねっているのだ。
天パーは天パーという一つの髪型として成立するが、私の場合は髪型などと呼べるシロモノではなくなる。つまり“型”をなさないのである。
それをして「毛根がやまいっている」とよく言われる。“やまいく”とは、相撲用語でケガをすること。大鷲透選手が欠場中の選手のサポートを目的とした「やまいきフリマ」を開催し、広く知れ渡った。
中学生までは、まったく意識せず。高校に入ると、校則で「高校生にふさわしい髪型」なる名目で短髪にさせられたので、この時も特に気には留めなかった。
自分の髪質が周りと違う事実に気づいたのは、専門学校生になってから。やっと伸ばせるぞと、当時ファンだったJAPANのデヴィッド・シルヴィアンのヘアスタイルにあこがれ、なんとか近づけようとしたのだが髪の毛が言うことを聞かない。
学校へいく前にスーパーハードのヘアスプレーを1本分使って固めると、加山雄三が演じたブラック・ジャックっぽい髪型に。前髪がガッチガチに固められたそのさまは、クラスメートの目にも異様なものと映っただろうと、今にして思う。
どうしてデビシルや「未来派野郎」を出した時の坂本龍一・長髪Ver.のようにならないんだろうと悩んだところ、自分がくせっ毛であることを誰かから指摘される。
くせっ毛は、湿度が高くなるとアマゾンの熱帯植物のごとくうねり出す。それで後ろ髪を伸ばし、結わくことで引っ張られた状態の毛を保つ対策を採った。
確か週刊プロレスに入って3年目の1991年ぐらいから始めたのだが、当時はチェッカーズの影響などもあり後ろ髪を結ぶ男性が多かった。またプロレス界でも長髪の選手が、普段はゴムでまとめているスタイルが普通に見られていた。
そうした流行に乗ってやっていたわけではないから、40歳になっても50歳になってもこのまま。いいトシしていつまでそんな髪型をしているんだと思われる方もおられるだろうが、これで後ろ髪を短くし、結ぶのをやめたらもっと見苦しい髪型…いや、髪状となる。
だから還暦になっても後ろのちょんまげをやめないのだ。シチュエーションによってはそぐわぬケースもあるとは思うが、こればかりは…といったところ。