「ナンだこれは!?」――インド料理列伝

煮詰まった時は辛い物を求める
鈴木健.txt 2026.08.15
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8月14日、パンフ作業もいよいよ大詰めを迎えたとはいえ、3日間も外に出ないのもどうかと思い、ランチへ。「俺っちに刺激をくれ~っ!」の葛西純ばりに刺激を求め、辛い物を欲していた。

どういうわけか、我が家から徒歩3分圏内にインド料理屋が4軒あり、10分圏内に伸ばすと倍以上に増えるほどのインド料理激戦区。だからといって頻繁に利用はしておらず、今回のように思い立ちでもしない限りはいく機会がない。

同じくtheLetterを配信している作家の燃え殻さんがよくいくという甲州街道沿いの「パトワール」も、深夜まで営業していていつ見ても北斗の拳に出てくる帝都ばりに煌々と明るいのだが、一度も食したことがない。ご近所だといつでもいけるので、逆にそのタイミングを逸している。

こういう時代なので、ちょっと調べればなぜにインド料理店がそこかしことあるのかおおよその理由は掘り当てられるのだが「ターリー屋」のようなカジュアルなスタイルのチェーン店が定着するほど、今ではその存在も珍しいものではなくなった。だが、私が初めてカレー屋さんではなく「インド料理」をうたうお店にいった90年代前半は、現在ほどポピュラーではなく、それだけに店の数も限られていた。

人生初のインド料理店は、現在も続いている六本木の「モティ」だったと記憶している。いくまでは「インド料理ってカレーのことでしょ? カレーならそこら中で食べられるのに、なぜ値段も高い店にわざわざいかなければならないんだ?」と、素人丸出しの認識だった。

ところがひとたび食すと、明らかに一般的なカレーとは一線を画す料理であると光の速さで手の平返し。シシカバブやサモサといった料理も口に合い、インド料理とはカレーだけではないことを学んだ。

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